※『型1|分岐型 ── 同じ場面を、二度描く 』の台本サンプルはこちら✏
製造業・研究所/装置の設定と記録/冒頭抜粋
登場人物 向井(むかい)/研究員・30代前半 柏木(かしわぎ)/研究員・20代後半 ナレーション
001 [実験室・朝。柏木が測定モニタを見ている。波形が乱れている]
柏木 「この数字、おかしい」
002 [柏木、装置脇のバインダーを開く。設定記録表の最終行は三日前で止まっている]
柏木 「……記録、止まってる」
003 [無音。画面に文字表示のみ]
ナレーション 「原因は、三日前の夕方にありました。」
004 [画面表示:三日前 17:40。同じ実験室・夕方。窓の外はオレンジ。向井が装置のダイヤルに手をかけている]
向井 「設定、変えて測るか」
005 [測定中。向井、モニタを見ながら]
向井 「これで通れば、今週中に報告できる」
006 [向井、白衣を脱いで帰り支度。装置は変更されたまま。設定記録表は開いたまま白紙]
向井 「記録は……明日でいいか」
007 [誰もいない実験室。装置の表示ランプだけが点いている]
ナレーション 「翌朝、装置は前日の設定のまま動きました。」
本編は2分/約18カットで構成されます。これは冒頭の抜粋です。
介護・訪問看護/訪問先での引き継ぎ/冒頭抜粋
登場人物 秋山(あきやま)/訪問看護師・40代 三浦(みうら)/新人看護師・20代前半 ナレーション
001 [移動中の車内。秋山が運転席、三浦が助手席]
秋山 「次のお宅、今日で三年目」
002 [三浦、膝の上で記録を見返している。表情は硬い]
三浦 「はい。えっと、麻痺は左側で……」
003 [秋山、前を見たまま]
秋山 「それは書いてある」
004 [三浦、顔を上げる]
秋山 「書いてないほうを、今日は見て」
005 [利用者宅の玄関前。二人が並んで立っている。ドアはまだ開いていない。秋山が足元を指す]
秋山 「上がる前に、まず足元」
006 [三浦、視線を落とす。玄関の上がり框が高い]
三浦 「あ……はい」
007 [秋山、段差を見ながら]
秋山 「ここ、去年ご主人が直したの。前より高い」
008 [無音。二人の後ろ姿。ドアが開く]
ナレーション 「記録に残らないことは、人から人へ渡すしかありません。」
本編は2分/約17カットで構成されます。これは冒頭の抜粋です。
店舗・サロン/提案をためらう新人/冒頭抜粋
登場人物 中川(なかがわ)/スタッフ・20代 望月(もちづき)/先輩スタッフ・30代 ナレーション
001 [閉店後のバックヤード。中川がタオルをたたんでいる。手は止まっている]
中川 「あの、さっきのお客様なんですけど」
002 [望月、レジ締めをしながら顔を上げる]
望月 「うん」
003 [中川、うつむいたまま]
中川 「頭皮が乾燥してるの、気づいてたんです」
004 [望月、手を止める]
望月 「言わなかったの?」
005 [中川、言葉を選ぶ間]
中川 「押し売りに見えませんか」
006 [望月、少し間を置いてから]
望月 「黙ってるほうが、不親切かも」
007 [中川、顔を上げる。納得はしていない表情]
中川 「……でも」
008 [無音。画面に文字表示のみ]
ナレーション 「提案と押し売りは、何が違うのか。」
本編は2分/約17カットで構成されます。これは冒頭の抜粋です。